聴診器

私がまだオーディオにのめりこむ前のインピーダンスなど、全く知らなかったころの話をしましょう。

私は、買ったばかりのバラコン(ばらばらのコンポーネントで組み上げたステレオセットを当時はこう呼びました)で、この頃大流行だったレーモン・ルフェーブルやポール・モーリアを、これまたお気に入りの密閉型ヘッドフォンで大音量で、悦に入っていました。

日中の家の中なので、スピーカーで聞けばよいようなものですが、兄弟が多いとそうもいきません。
そこへ、幼い姪っ子が遊びに来ました。
子供は、ヘッドフォンをしている大人の姿を見たことがなかったせいか、ものすごく興味を持ってそばに寄ってきました。

アンプの音量を絞ってから、姪っ子にヘッドフォンをかけてあげると、目をまん丸くして音に聞き入りました。
少し気張った価格のヘッドフォンでしたから、普通の家で聞くスピーカーの音とは一線を画す良い音に聞こえたまずです。
しばらくして、この子の親が部屋に入ってきました。
昔のものを知らない親なら「耳が悪くなる」と言われるようなシチュエーションでしたが、姪っ子の頭からヘッドフォンをはずし、自分の頭の掛けると、「いい音だね~。」

そのあとがおかしいんです。「ヘッドフォンをマイク代わりにできるんだよ。」と言って、いったん音を止め、マイク入力端子のあるカセットデッキにヘッドフォンのプラグを差し込みました。
「新しいカセットテープある?」テープを取り換え、おもむろに録音状態でポーズにし、ヘッドフォンを姪っ子の心臓あたりに体を挟むようにしてセットしました。聴診器の代わりをさせようというのです。

録音レベルを上げていくと、なるほど、レベルメーターが規則的に振れています。
ここにきて、この姪っ子がヘッドフォンに興味を示したことが分かりました。ヘッドフォンを見たことがないのではなくて、逆に家で親がいつもこんなことをして遊んでいたんですね。

私は、「へ~、マイクの代わりになるんだね。」と感心していましたが、今となっては噴飯もので、8オームのマイク代わりのヘッドフォン入力なんて、ミスマッチングもいいところですけどね。知らないってことは、恐ろしいことです。
ハイ。

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