ボーイング737MAXの系譜-1

ボーイング737MAXの事故が報じられてから、ソフトウェアの不具合が指摘され、その改修に手間取ることから生産の見直しが入り、2割減産を行うとのニュースが流れています。
1950-60年代の航空機は、メカの塊のコックピットであり、現代のグラスコックピットへの移り変わりの中で、コンピューターの存在は急速に大きくなってきました。

どの業態でもコンピュータは、当初は全体システムの監視から始まり、補助作業を行うようになり、そして協調作業にまで介入してきます。そして、ついには巡行に関してはオートパイロット任せとなり、さらには、カテゴリーⅢbと呼ばれる最も離着陸には不適な環境でも、人間の介入を必要とせずに行うことが許されるようになってきました。

しかし、そこにはまだ人間が主導権を持っていて、コンピュータのアシストをカットする部分の権限は、人間側に有りました。しかし、こんどの737MAXの事故は、コンピュータ機能を過剰に介入させるようにプログラムされていたために、発生したと推定されています。

その要因となったのは、今までの737のシリーズに比べて、格段に大きくなったエンジン出力があげられます。
737シリーズはあまりに長く販売されているため、第一世代~第四世代までに大別されています。当時、ライバル関係にあったダグラスDC-9やBAC-111と比して胴体の幅の広さで勝負に出ました。
しかも、エンジンを主翼に密着させて地上高を下げて、エアステアでも乗客の乗り降りの利便性を狙いました。
これが、あとで裏目に出ることになります。

この機種は、当時のボーイングのベストセラーB727の下のポジションを埋めるための機体でした。開発効率を上げるために、より上位のB707と同じ胴体幅のまま全長を切り詰め、急遽と言ってよい感じで設計された機体は、当初寸詰まりの機体形状のために飛行抵抗が大きく、所定の性能を満たすことが出来ないものでした。

しかし、顧客のニーズに合わせて、機体が長く大きくなるにつれて、ベストセラー機の座を確立していき、最新機では当初の全長の1.5倍に、エンジン推力は2.2倍にもなります。
これは、もはや別物の機体と言ってよいくらいです。

続く

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