ジャンベの聖者ママディ・ケイタ逝く

アフリカ・ギニア出身のジャンベ奏者の世界的奏者であるママディ・ケイタ氏が2021年6月21日に他界されたとのニュースを目にして、驚きました。
私も何度か代々木や五反田での彼のワークショップに参加したことがあり、他人には真似ができない独特のリズム感から打ち出される心地良いジャンベの音に浸った記憶は、素晴らしいものとして、今も頭の中で鳴り響かせることが出来るほどです。

彼の演奏するジャンベの音は、今の録音技術ではとらえきれないものがあり、CDの音では普通のパーカッションにしか聞こえない演奏が、生の演奏を聞くと感激に浸れるのです。演奏家の熱量が直接伝わってきているせいなのかもしれません。また、彼の奥さんはアメリカ人で、やはりジャンベの奏者ですが、奏でる音の質が全く違うことに驚いたことが有ります。
軽やかさを感じさせるジャンベの音って想像できるでしょうか。

ママディ氏が来日し始めたころは、日本にはジャンベという楽器がどんなものか知る人はほとんどいなかったのです。しかし、彼は何度も来日する中で、自身の出身であるギニアや隣のセネガルから、ジャンベの奏者を招いてこの楽器の普及に尽力しました。今では、いろいろな音楽シーンで、ジャンベを普通に見かけるほどに普及したのは、彼の功績です。

その中で、同じギニア出身のラミン・ユール・ジャバテ(吟遊詩人・ジャンベ奏者)氏とアンサンブルなどもしています。
私が最初にジャンベを教わったのは、そのユール氏でした。その後、コンゴから来日して日本に住み着いたトーキングドラム奏者などとも知り合うきっかけとなったのは、ジャンベを習ったからです。

ジャンベを習いだした多くの日本人は、テクニック第一主義に陥りがちです。確かにその面では群を抜く存在も現れてきてはいましたが、残念ながら、テクニックばかりで面白みが感じられないのです。しかし、テクニックそのものは誰にも真似できないレベルでありながら、なぜか不思議と心躍らせる何かを与えることが出来たヴァンべ奏者がママディ・ケイタ氏だったのです。

彼を有名にした映画「ジャンベ・フォラ」を、ビデオで見ると画質も録音も決して良くないにもかかわらず、感動が感じられるのも、そういった人間味溢れるビートを紡ぎだせたママディ・ケイタ氏の本質が濃密に描かれた作品だったからだと思います。





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