座面を高くした12000系の失敗

相鉄がJR乗り入れの機会にと導入した12000系には、とんでもない弱点があります。それは、車端部の3人掛けシートの座面設定の違いです。「ユニバーサルデザインシート」として導入された一般座席より座面が高いタイプなのですが、これが猛烈に座りにくいんです。「立つ時に、楽に立てる。」との触れ込みで設置したようですが、これは完全な設計思想の過ちが露呈しています。

私は身長が170cmくらいですから、今の平均的日本人の身長とほぼ同じくらいです。多少足が短いとはいえ、それも日本人の特徴です、
その私が座って、足が床に付かないような設計ですから、これはもう何と言い逃れを言われようとも、誰も認めない不親切な設計であることは間違いありません。プレスへの発表には、こうあります。

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「ユニバーサルデザインシート」を改良し先頭車以外の優先席・一般席に導入
地元の高齢者の意見を取り入れ、立ち座りを容易にするため座席の高さを上げ、座り心地を損ねない範囲で座面を小さくしたシート。座席下部に大型の荷物が収納でき、荷棚が使いにくいお客さまでも安全にご利用いただけます。
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足が床についているからこその安定であって、宙に浮いているときに急ブレーキを掛けられたら、体重がもろに進行方向側の人にかかるわけです。座面を小さくしてのも、座り心地を大きくスポイルしています。ここでも、設計は失敗しています。
奇を衒った前頭デザインも美しくありませんが、もっと機能美を追求するべきは、利用者の快適性です。お年寄りは概して背が低いですから、この3人掛けは、よじ登る感覚を覚えるはずです。

設計の段階で出たであろう座面が高い座席の導入反対意見を、ユニバーサル提唱組の一般受けするイメージ戦略に押し切られたのかもしれませんが、モックアップの段階の検証で、それをしっかりと評価したのでしょうか。いささか疑問が残ります。この件について、座面高を決めたその過程を明らかにしてほしいものです。ロジックの狂いが必ずや内在しているはずです。

それくらい酷い設計と私は言い切ります。
実際、目の前でおばあさんが少しだけ座って、すぐに立ってしまいました。本当に座り心地が悪かったのでしょう。今の座席は、ウレタン素材を多用する傾向があります。それは、一人の利用領域を座面のザグリ(くぼみのこと)によって自然に分からせるのに好都合な素材だからです。いくら、233系と差を付けようとしても、これではかえって?ですね。

机上の空論とはこのことを言うのでしょう。相鉄の皆さん、こんな車両をいつまでも走られせては、折角のネービーブルーが泣きますよ。

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