日本沈没-日曜劇場

この10月から放送開始となる、TBS系の日曜劇場は、あの東日本大震災を先取りしたと言われる「日本沈没」です。当時の状況にあわせるのではなく、そのまま48年後から物語が始まるようです。つまり、地球物理学者の田所雄一が展開する日本沈没の発端となる巨大地震の起きる可能性を学会に発表することから起きる様々なドラマをどのように描いて行けるかが、この作品の成否のカギを握っていると思います。

原作者の小松左京は、それこそ雑駁な知識からそこまでと専門家を感嘆せしむる驚異の博学の持ち主でしたが、彼の知識をフルに動員して空想を逞しくして、広域巨大地震の提示をしてきたのですが、当時の地震学会の常識では、どんなに地震が巨大化してもマグニチュードは8.1クラスを上回ることはないとされてきました。なので、SFの世界でならの注釈付きの理解を示した方もいたようですが、よもや東日本大震災がマグニチュード9.0(9.1)に達するとは、当時は予想だにしていなかったのでしょう。

プレートテクトニクスの提唱で、なになにプレートがどうのという知識は庶民に植え付けることに成功しましたが、その実態については専門家と言えども、掴み切っていないの実情です。巷間言われる専門家という人達は、実は何をもって専門家と言われているのか、在野の人たちには一切情報が伝わってこないのが常です。

たまに、そのメンバーだったという人がテレビに出てきますが、当然結ばれている守秘義務の制約の範囲内での話しかできませんから、目新しい話など聞けるわけもありません。ただ、マスコミは専門家だというネームバリューに寄りかかっただけのインタビューに終始しますので、そこにアカデミックな要素は求めるべくもないのは先刻承知の事実ではあります。

それを、小松左京はいみじくもその洞察力で読み切ってしまったのですから、専門家が裸足で逃げ出したくなるの無理は有りません。昨日の常識が、今日は非常識になってしまうこの世界では、何が真実なのかも、時間の経過とともに変容してしまいます。そこいらへんを、SF作家は己の持ちうる能力を最大限に駆使して壮大な話を作り上げます。
これこそ、正に稀有な能力と言って良いと思います。次代を担う意気の良いSF作家の出現を待ちたいと思います。

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