抒情歌の時代

抒情歌 なんて響きの良い言葉なんでしょうか。マイナー調で悲しげなメロディーラインを持つ美しい楽曲が多かった時代。1980年代半ばから90年初頭にかけて流行ったのですが、世の中がそんなに暗かったわけでは無かったのですが、当時の風潮がそういった楽曲を要求していたのかもしれません。

歌謡曲からフォークソングに移行していった時期とはまた異なった趣が有りました。
男性でありながら、かなり高い音域を使う歌手がいて、その透明感が何とも心地よかった思いが有ります。
ここまで書けば誰のことを言っているか、もう察しがついたのではないでしょうか。

ギターの腕は素晴らしく、一人ベンチャーズを軽々とこなしている画像は、なかなかの驚異です。まだ、テレビへの出演が無く、ラジオを通してだけ聞く彼の声があまりによくて、聞きほれていました。

彼の最初のLPがリリースされたときには、一も二もなく買い求めましたが、そのジャケットの真ん中に切り絵の女の子の顔が有り、その顔は無表情に近くて、でも若干の憂いが浮かんでいるものでした。

同じ時代に生きていながら、彼のコンサートに行かなかったことを、いまさらのように悔やんでいます。
「ゆうこ」「初恋」「踊り子」と大ヒットを連発した時の勢いは、本当に本物の歌手の到来を感じさせました。

1999年6月に高血圧から来る脳内出血のために倒れ、他界してしまいました。
彼の名は、村下孝蔵。今も、インターネットで垣間見れるその歌いっぷりは、堂々としていて、見事の一語です。

彼の手になる作品に触れると、その時代に生きていなくても、ファンになってしまう方が今でも多いと聞きました。
改めて、彼の業績をたたえながら、今夜もCDを聞いています。ノスタルジーではない感傷と言ったら、変でしょうか。

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