中島みゆき 島津亜矢

久しぶりにパンチのきいたみゆき節を歌える歌手が出てきましたね。島津亜矢、演歌歌手としては中堅どころですが、中島みゆきの楽曲をこれだけ歌いこなす歌手は研ナオコ以来ですね。オリジナルの歌唱に臆することなく、自分流の解釈でぐいぐい押してくるその唱法は、演歌歌手の実力を持っているからこそですが、旋律に必死に対抗しているような歌唱と聞こえなくもありません。

「紅灯の海」「誕生」「糸」などカラオケで他人に聞かせようとしたら、相当に歌いこまないと様にならない程、表現を求められる曲たちですが、そこはやはり演歌歌手、しっかりと聞かせどころでは、絶妙のコブシで歌い上げています。島津亜矢がなぜニューミュージック系の歌を歌うのか、それは紛れもなく演歌の枠組みが狭過ぎてかつ小さい世界で終始しているからでしょう。

この世界から離脱して、新しい領域を求めるとしたら、必然的にニューミュージック系に走らざるを得なかったのではないかと類推しています。しかも、旬を維持している歌手となれば、選択肢はおのずと絞られてきます。旬の見極めは、実はかなり難しいものがあります。
秋元康が始めた群でせめる歌謡曲の世界の出現で、音楽界の構造が破壊されてしまった今、ソロで勝負できる歌手が激減してしまいました。

これは、まことに嘆かわしい現象であるとともに、歌手をじっくりと育て上げない歌謡界にも責任があります。何とか48・何とか46に席巻されたままの音楽シーンは、もはや音楽シーンと呼べません。ここで、皆さんに質問します。音痴を20人ほど集めた合唱団というのは成立するでしょうか。つまり、そこから発せられる音は不協和音でしょうか。

これに対する答えは、実はテレビで検証済みなんです。トリビアの泉という番組で、音痴ばかりを集めて合唱させたことがあります。どれだけひどい音楽が生まれるだろう言う期待?とは裏腹に、なんと、音符通りのメロディーが紡ぎだされました。その時は驚きましたが、理屈を聞いてなるほどと思いました。つまり、音痴がある程度の数まとまって歌うと、正しいメロディーをたまたま歌った人が、数人いるとそれだけで全体としてはただしいメロディーに聞こえてしまうんですね。

しかも、一音ごとにただしい音をたまたま歌った人は、目まぐるしく入れ替わります。つまり、最初の一音はAさんCさんFさん……、次の一音は、BさんDさんFさん、次の一音はAさんDさんFさんという具合です。
今のAKBとかNGTとかかが音痴と言っているわけではありませんが、こういったグループに音痴が紛れ込んでも、わから無いという話です。

ところが、ソロを張るとなれば、そうはいきません。そこにはプロフェショナルな世界が待っています。プロの作ったプロのための音楽を、期待通りの作品に仕上げるのが、真の歌手の役割です。さぁ、今そんな歌手は何人くらいいるのでしょうか。中島みゆきの楽曲をカバーしている歌手はかなりの数に上りますが、残念ながら聞かせる表現力を発揮している歌手は、片手で足りるほどです。

島津亜矢は、そこのポジションにいるということです。

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