鳥人間コンテストにおける人間模様

読売テレビ恒例の鳥人間コンテストは、40回という歴史を刻んできました。
その間に、飛距離はぐんぐんと伸び、滑空機部門であっても400mは当たり前、プロペラ機は実に40KMにまで距離が伸びました。

こういった記録が打ち立てられる一方で、40年にわたる歴史は、『鳥人間』に魅せられた人たちを多数生んできました。21歳の時に出場して、実に37年ぶりに再度チャレンジするとか、東北大学ウインドノーツで当時の大記録を打ち立てたにもかかわらず、着水後の水没するコックピットの中で、これだけでは満足できないとのコメントを残したパイロットが、大学OBを集めて再度チャレンジしてくる等のエピソードが放映されました。

今回目立ったのは、書類審査で何年も落ち続け、それでも応募し続けて出場に漕ぎつけたチームがいくつもあったことです。
中でも際立っていたのが、今回、現規約上では最高の飛距離である往復40Kmを見事達成したチームを率いた渡辺悠太さんの存在でしょう。

彼も何度も応募しては落選し続け、大学時代の出場は達成できませんでしたが、就職しても熱意は消えずに9年間孤独な作業を繰り返し、2016年の大会では、出場がかなっただけでなく、17Kmを超えるフライトを達成、周囲を驚かせ且つ仲間も増え会社からも助成が出たとのこと。

今回の機体は、文字通り見事なフラッシュサーフェスの仕上がりで、さすがF-1などにも関連する企業の精度の高さは!と感嘆しました。
学生に機体も年々綺麗になってきてはいましたが、BIRDMAN HOUSE 伊賀の機体はそれらとは一線を画すほどの滑らかさでした。

しかも、マラソンのトップだけはまだまだ走れそうに涼しい顔でゴールするのと同じように、渡辺さんもまた、他のディスタンス部門のパイロットが一様に苦悶の表情の末に、無念の着水をしてしまうのとは異次元の顔でゴールしたのが、とても新鮮でした。

歴史が作る人間模様の一端を、今回の番組では見ることができ、今までのお茶らけが影を潜めた番組の制作姿勢が、とても好印象でした。

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