森羅・CENTURIA

森羅・CENTURIA どちらもコニカ時代の高性能フィルムの名前です。コニカこと小西六写真工業は、一時は銀塩写真時代のフィルムでは、富士フィルムを大きく引き離していたこともあったのです。

前者は、いわゆるリバーサルフィルムですが、当時のリバーサルフィルムはISO50の感度が普通で、硬めの仕上がりが特徴でしたが、森羅はその二つの常識を打ち破り、ISO100で中間調の柔らかな表現が魅力の製品でした。もちろん、ISO50のラインアップもありました。

また、CENTURIAは、常用感度がISO100であった時代に、「常用高感度」を引っ提げて、PMAショーにてISO200・400・800さらには当時は驚きのISO1600を発表し、大変な話題を振りまいたものでしたが、起死回生のヒット作にはならなかったのです。

日本で流通していたカラーフィルムは、コダック、さくら、富士の三銘柄で、それぞれのパッケージの色が、コダックは黄色、さくらはオレンジ、富士は緑でしたが、この色を使うのには理由があったのです。

日光には可視光線として、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の虹の七色が含まれていますが、当時のフィルムの感光曲線を見ると、メーカーによって重点的にどの色をフィーチャーするかを意識して、設計されていました。その結果、紫外線の強いアメリカでの撮影に向いたコダックでは黄色が重要視され、肌色を好む日本人の特性に合わせてさくらはオレンジの感度が高く、富士は青空と樹木が映える「緑」強めの設計がなされていました。

この特性にパッケージの色を合わせてというのが、巷間出回っている話の中では、一番真実に近いようです。何はともあれ、デジタル時代に移行して、いまだにフィルムを作っているのは、富士一社になってしまいました。それも、製造ラインが、わずかに一本だけなんです。

こと、フィルム業界にあっては、コダックは倒産、コニカはミノルタを合併・吸収し、のちにカメラ部門はソニーに譲渡してしまいましたし、フィルムからは撤退しました。富士に至っては、フィルム部門は辛うじて残されてはいますが、その細粉か技術を応用して化粧業界への転身を図り、かなり食い込んでいますが、苦戦中といった感じです。

時代の変革は、凄いものがありますが、これほどまでに劇的に急変した業界も珍しいのではないかと思います。

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