「重版出来」の丁寧さ

黒木華の新ジャンル主演ドラマとして、「重版出来」はなかなか
良い素材を持ってきたものと感心しています。番組作りにかなり
リキが入っていると思わせる部分として、中で使われている漫画
の原稿が、本物の作家に依頼して作られていることが挙げられ
ます。

これは、なかなか素晴らしい着想であり、ドラマに迫真性を与え
るツールとしては、かなり贅沢なものです。週刊の漫画雑誌発刊
の裏では、ものすごい手間がかかっており、しかも時間との戦い
を常に演じています。無事に今週号を出せても、もう次の号の締
め切りが待っています。

売れっ子作家の「缶詰」は、まことにドラマ的ではありますが、実
際の現場では苦しみ以外の何物でもないでしょうね。それは、
作家のみならず、アシスタントや作家の奥様、と思っていたら、
担当している編集者も、深くかかわっていたのですね。

そして、ある程度売れっ子になったのなら、単行本化された彼の
(彼女の)作品が世に生まれます。そして、何よりうれしいのが、そ
の単行本が売れて、重版を…となった瞬間なのでしょう。このド
ラマは、まさにそこに焦点を当てているのです。何より、脚本が
丁寧であり、演出も手作り感にあふれ、脇役の演技力は恐ろしい
くらいのメンバーで固められています。

ほとんどのドラマが1クールしか最近では制作されませんが、隔
クールごとに登場させてほしいくらいの出来の良さです。是非、
シリーズ化をご検討いただきたいドラマです。

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