大バイパスターボファンエンジン

現代の航空機による大量輸送は、大バイパスのターボファンエンジンが
出現したことで可能になったと言ってよいでしょう。ジェットエンジンの初
期は燃費が悪く、大型4発のDC-8型機でも、太平洋横断はノンストップ
は無理でした。

初期のジェットエンジンは、ターボジェットと呼ばれ、圧縮した空気に燃料
を混合し、着火して高温となったガスを噴射する構造でした。このガスの
速度はかなり速かったために、音速を超える戦闘機には向いていますが
せいぜい900Km止まりの旅客機用には効率が悪い代物でした。

ところが、ターボファンエンジンの登場で、燃費が一気に良くなり、しかも
大馬力が達成可能となったので、巨大輸送機の出現を促しました。
その初期の立役者が以下の三大エンジンです。

P&W JT9D、 Rolls-Royce RB211 、GE CF6(TF39)
P&Wは、プラットアンドホイットニーの略です。ロールスロイスは言わず
もがなですね。GEは、ジェネラルエレクトリックの略です。

とくに、TF39はあの巨人輸送機ロッキードギャラクシー用のエンジンとし
て、名を馳せました。この民間用の名前がCF6で、あの747ジャンボに
採用されています。
もともと、今は無きダグラス航空機社はP&W,ボーイング航空機社は
GEの組み合わせがとても多かったのです。
ロッキードは、旅客機であるトライスターには何故かイギリスのロールス
ロイスを採用したのですが、これが結局はロッキード社の民間旅客機事
業を閉鎖に追いやった「決定」になったのです。

RB211は、圧縮機部分が三つに分かれる三軸式を採用したのですが、
これが初期の性能を達成するために多額の投資を必要としたため、ロー
ルスロイスが倒産してしまいました。イギリスは威信をかけて同社を国有
化に踏み切り、開発は成功し、異例の高効率エンジンとなりました。

しかし、この開発遅延が影響して、トライスターは動力無しのまま機体だけ
が生産されるという最悪のシナリオに陥った結果、政府まで動かす賄賂戦
術が飛び出し、日本でのあの「ピーナッツ」事件に発展していったのです。

素性の良かったエンジンでしたので、政治の道具にさせられてしまったのは、
とても残念でした。

日本では、JALがDC-10,ANAがトライスター、TDAがA300を採用しました
ので、奇しくも三大エアバスの競演を見たのでした。

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