山田孝男伝説 その三

八王子市高尾駅前のとある中層マンションの5階に、老若男女が
次々に入っていきます。1981年の11月、山田孝男氏の開く講座
は、まさに大盛況でした。SMCをコアとしながら、瞑想関連の講座
が平日にも開催され、あるものは毎日のように通うこともあるほどの
活況を呈していました。

時には、氏の知己による招聘された講師による講座も有りました。
しかし、なんと言っても、講座の目的の明快さと内容の分かり易さ
受講生の理解度の高さは、氏の講座を上回るものは有りませんで
した。

それは、講座を開催している部屋全体に広がった山田孝男パワー
が、受講生一人一人の深層心理に深く食い込み、そこから得られる
個人情報をもとにした変幻自在な話方のバリエーションによるその場
だけの特殊な雰囲気を作り上げ、巧みに興味を高く持たせ続けさせ
る能力によるものでした。

この能力は、受講生から見ると、自分一人だけのために講座が開か
れていると錯覚させる物であったからこそ、一人一人に非常に高い
満足感を与え得たのです。まさに、これを以て山田ファンがたくさん
誕生したのです。

人心を把握するという行為は、会社と言う小さな単位でも、いたる場
所・いたる場面で、的確に発揮させ得るべき能力でありながら、大概
の人間にとって、たとえその能力を持ち合わせていても発揮できずに
終わってしまっています。

ある面、超能力と言っても過言でないその能力は、しかし、氏の受講
生の中で開花させた者は、一人か二人にとどまりました。
それほど難しい力でしたが、その力を得たうちの一人は、のちに、氏が
SMCの講師を辞した後、SMCの受講生を対象にしたフォロー講座で
ある程度の成功を収めていました。

ただ、残念ながら、その方もこの種の講座に付き物である受講生の依
存心の高まりと我が儘、他人より自分は高いところにいるという誤った
理解が生じるのを抑えきれず、その現実を解消するのにエネルギーを
使いすぎたため、そのフォロー講座も10年程度で、終了せざるを得ない
状況に心理的に追い込まれてしまいました。

この一面を取ってしても、山田孝男と言う存在は、巨大な精神力を持っ
ていたとする証座であることを、図らずも立証しています。

山田孝男伝説 その四に続く

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 山田孝男伝説 その12

    Excerpt: 山田孝男氏の講座に共通するもの、それは、話術ですと以前のブログ にも書きましたが、特別な話術でないことも、やはり、以前に書きました。 では、何が違うのでしょうか。それは、声の調子によるところが大き.. Weblog: つづれ折りの坂道から racked: 2012-06-10 01:25