J-POP バッキングの妙

先日、ちょっといつもより大きめの音量で、中島みゆきの『歌姫』を
聞いていたとこのこと、気付いたことがありました。
この歌は、歌詞が三番まである8分を超える長い歌ですが、抑えた
ボーカルが効果的な印象をもたらす佳曲だと思います。

演奏スタイルとしては、ベースを効かせて、控えめのバスドラと静か
なストリングスで始まります。そして、次第にドラムスのブレークが目
立つようになり、ギターが強く哭きを入れてき始めます。

特に、三番に入る直前にギターの哭きが一際大きくなり、バスドラの
連打と絡み合います。そして、一転して張り出す声に変えて、ボーカ
ルがかぶさってくると、曲は最高潮に達します。

実に計算された編曲だなと思います。
歌詞の内容は、例によってモノトーン的な渋い輝きを放ちます。
男のウソと女のウソとのことを歌詞にしていますが、その裏にある機微
がとても良く伝わってきます。

もう一つこの歌の特徴は、次第にドラマチックになっていくバッキングに
騙されやすいのですが、意外と音域が狭くて済んでいますので、鼻歌
的に歌っても簡単に歌いきれることです。

こんな歌を作れと言われても、そうそう簡単には作れません。
中島みゆきの面目躍如といったところでしょう。
そして、彼女の発声に対するこだわりを、この歌は体現していることで
も注目すべき点がいくつか聞き取れ、常に前進思考を持ち続けている
者のみが醸すオーラを感じ取れます。

一ファンとして、デビュー当時からずっと見ていますが、チャレンジ精神
が有るものは、輝きを増すことすらあれ、衰退することは考えられませ
ん。もし、この精神が感じられなくなったときは、私はファンではなくな
るでしょうが、その前に彼女は引退を宣言するでしょう。

ただ、今58歳にしてこの創造性の継続的な高まりを見せ続ける彼女に
まだしばらくはそのような心配は皆無でしょう。
安心して付き合っていける歌手として、私のコレクションは増え続けてい
くと思います。

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